「未発表作品」を分かりやすく解説
写真コンテストへ応募される方などでの「未発表作品」の定義について悩まれた方は多いのではないでしょうか。
厳密に定義しているところもあれば、そうでないところもあります。
また、「未発表」の解釈の違いによって後から受賞取り消しになったりするケースも耳にすることがあります。
ここでは、OKAYAMA PHOTO AWARD(以下 岡山フォトアワード)における「未発表作品」の定義について分かりやすく解説してきたいと思います。
そもそも「未発表作品」って?
一番問題となる「未発表作品」という単語。
「発表」とはどこまでを言うのか?
まず皆さんがご存じなのは「コンテストで既に入賞しているものは、発表作品となる」ということだと思います。
もちろん、コンテストで落選したものは未発表作品となります。
では、個人や団体の展示会やWebはどうでしょう?
辞書によれば、「発表」は「世間一般に知らせること。表向きに知らせること。また、その知らせ。」とあります。※goo辞書(デジタル大辞泉(小学館))より引用
文字通りの解釈でいけば、個人や団体の展示会(またはWeb)は、範囲の大小にかかわらず不特定多数の誰か(世間)がその作品を知る事ができるため、「発表」になると考えられます。
個人や団体の展示会(またはWeb)について、明記していないコンテストが多く存在していますし、入賞したものが応募より前に発表されていることは現実として多いです。
ですが、親切なコンテストになると「個人の展示会はOK」「WebはOK」というように細かく明記されていたりします。
OKAYAMA PHOTO AWARD の「未発表作品」の定義
それでは、岡山フォトアワードが「未発表作品」をどのように考えているかを解説していきます。
まず、出品規定より一部抜粋しています。
1)本人撮影の未発表作品に限る
・個人や団体を問わず展示会に出品し、展示されたものは不可
・個人や団体、公開非公開を問わずWebや各種SNSで一度でも公開したものは、後に削除しても不可。
・過去にコンテストなどの公募展で入賞したもの または 選外でも誌面をはじめ各種媒体で2023年1月1日までに使用されたものは不可
https://okayama.photoaward.net/download/yoko2023.pdf
「本人撮影の未発表作品に限る」の3点について、一つ一つ説明していきます。
個人や団体を問わず展示会に出品し、展示されたものは不可
冒頭に書いている「発表」の解釈をしています。
岡山という狭い地域での写真展。
「そういえば、あの人のあの写真、〇〇の展示会で見たよね」となってしまうと、見る側も新鮮さがありません。
同じ人が撮っていれば作風は同じようになるものもあると思いますが、会場の写真のほとんどが「どこかの展示会で確実に見た写真」であった場合、そんな写真展は面白いでしょうか?
そういった事も考慮した上で、「個人や団体を問わず展示会に出品し、展示されたものは不可」としています。
個人や団体、公開非公開を問わずWebや各種SNSで一度でも公開したものは、後に削除しても不可。
Web(ブログやホームページ、FacebookやInstagramやTwitterなどの各種SNS)で一度でも公開したものは、「発表済み」とします。
「不特定のだれかの目に触れる機会がある」事を「発表」としています。
「この写真はインスタグラムでたくさんいいねがついたから応募しよう」などは、できません。
事務局で全ての写真を調査することはいたしませんが、簡単に画像検索ができてしまう現状です。
また、不思議と「密告が好きな人」がいるのも事実です。
そういったトラブルを避けるためにも、Webで一度でも公開したものは「発表済み」といたします。
過去にコンテストなどの公募展で入賞したもの または 選外でも誌面をはじめ各種媒体で2023年1月1日までに使用されたものは不可
過去にコンテストで入賞したものは、もちろん発表作品となります。
選外であっても、「誌面をはじめ各種媒体で2023年1月1日までに使用されたもの」は不可としております。
基本的に、後者の場合は未発表作品されるのかされないのか判断が悩ましいところです。
多くは未発表作品とされることが多いですが、誌面やWebで発表されたものも不可としている事もあり、岡山フォトアワードでは不可とします。
ただし、「特例として」2023年1月1日以降に使用されたものは可 としています。
これは、応募者が他のコンテストで落選した作品を岡山フォトアワードに応募することを決定した後で、他のコンテストの主催者が使用した場合の救済措置として明記しています。
一言でいうと?
端的に申しますと、
「不特定の人に見られてた事がない作品」=「未発表作品」
となります。
昔の写真でもOKです。30年前の写真であっても、公表されていない写真であれば大丈夫です。
みなさまの「見られたことがない」作品を、お待ちしております!